Mac OS X 10.4を10.6にするには

3300円でいいみたいです(定価なら)。

Mac OS X 10.6 Snow Leopard「10.5から10.6へは3300円」ということだったようですが(参考:Mac OS X Snow Leopardへのアップグレード、本当はいくら?)、10.4から10.6へも3300円でいいそうです(Amazonならもう少し安いかな)。

Apple concedes that the $29 Snow Leopard upgrade will work properly on these Tiger-equipped Macs, so you can save the extra $140. (AllThingsD)

Mac OS Xの画面解像度

特別な事情でMac OS X解像度を指定しなければならなくなったときは、/Library/Preferences/SystemConfiguration/com.apple.Boot.plistに次のように記述すればよい。

<key>Graphics Mode</key>
<string>1024x600x32</string>

本明朝を使いたい

少し前に「古きMacを温ね新しきUIを知るか」というエントリで、「古いMacを引っ張り出して使ってみると、古典を読むような気分になれて面白い」というようなことを書いた。

今回はもう少し実用的なことを書く。

漢字Talk 7.5にはかつてCD-ROM版というのがあって、これに今Appleから無償配布されているものには含まれていないものが収録されていた。その一例が日本語フォント。フォントフォルダの中身はこんな感じ。

日本語フォントだけ並べてみる。

  • Osaka:昔からのMac好きが好きなフォント。アウトライン部分は平成角ゴシック。Mac好きが「平成角ゴシックが好きっ!」なんて言うはずもないから、愛されているのはビットマップ部分なのかな。そのくせ、「ビットマップフォントなんてありえない」とか言ったりするんだよなあ。
  • リューミンライト:言わずと知れた、DTPの代表的な日本語明朝体。このフォント自体はきれいだと思うけど、どうしてこれがデファクトになってしまったんだろう。MS明朝が本明朝Mでなく本明朝Lをもとに作られたのだって、Lがデファクトだったからでしょう(知らないけど)。Lって、TimesやPalatinoとウェイトが合わないんだよねえ。Wordのデフォルトの組み合わせが、MS明朝+Times New Romanじゃなくて、MS明朝+Centuryなのも、きっとそのせい(知らないけど)。Knuth先生のComputer Modernは細いから、TeX使いには好都合だったか(ちなみに、1冊全部CMの解説にあてたKnuth『Computer Modern Typefaces』はけっこう楽しい)。
  • 中ゴシックBBB:DTPの代表的な日本語ゴシック体。リュウミンLと中ゴシックBBBの組み合わせが、ヒラ明・ヒラ角ゴからダメ出しされるのは、まあ、しょうがないか(とはいえ、ヒラ明はちょっと本格的すぎるところがあって、使いにくかったりもする)。
  • 本明朝:後述
  • 丸ゴシック:「丸ゴシックかわいい」って言ってた人も、「HG 丸ゴシック」と名前を変えてOfficeに収録されるとバカにしたりするんだよ。

本明朝は玄人好みの書体で、OptimaやPalatinoの作者であるZapfさんへの贈り物として作られたタイポグラフィ作品集「30センチメートルの友情」でもよく使われているし、この書体を題材にした書籍さえ出版されている(片塩二朗『逍遙本明朝物語』)。

1ウェイトだけだし、時代ものだけに第2水準漢字までしか入ってないとはいえ、ちゃんと使える本明朝に、こんなところで出会うとなんだかうれしい。でも、「リュウミンL+本明朝M」よりも、「リュウミンL+M」や「本明朝L+M」のほうが、いろんな意味でよかったんじゃないかなあ(当時はどうやって使い分けていたんだろう)。

「買えばいいじゃん」と思う人(私含む)は、買えばいいわけなんだけど(Amazonにもあるし)、まあ、ちゃんとした書体は値段もちゃんとしているわけで・・・。CD-ROM版漢字Talkなら、オークションで500円くらいで買えるでしょう。

古きMacを温ね新しきUIを知るか

MacOS進化の系譜―パーソナルコンピュータを創ったOSの足跡 (MAC POWER BOOKS)Mac OSの進化を追った2冊、『MacOS進化の系譜』『Mac OS進化の軌跡』。前者はSystem 7まで、後者はその後を扱ったものだが、私がMacを使うようになったのはOS X以降だから、読んでいてもいまいちぴんと来ないものがある。

実際に動かして試せるといいのだが、職場が職場だけに、そういうことには苦労しない(エミュレータもいろいろあるようだが、そのためのROMだって調達できるだろう)。動作するハードウェアを用意できれば、OS自体はAppleが漢字Talk7.5.3を配布しているから、それをダウンロードすればいい(漢字TalkはSystemと呼ばれたOSの日本語版で、最終バージョンは7.5.5。それ以降は「Mac OS」に統一された)。

Mac OS進化の軌跡―パーソナルコンピュータを創ったOSの実像 (Mac power books)ちなみに、漢字Talk7.5.3が世に出たのは1996年のことで、この年にはMicrosoft Windows NT 4.0も世に出た(現時点では無償ダウンロードされていない)。よく「MacはWindowsよりいい」と言われるが、それはUIのことであって、Windows NTが実現していたプリエンプティブ・マルチタスクやメモリー保護、マルチユーザ機能をMacがサポートしたのは、1999年のMac OS X Serverから。

こんなかんじ(当時これだけメモリを積んだら、いくらかかっただろう)。

このMacintoshについて

Macintosh Museumハードウェアの歴史を追った『Macintosh Museum』によれば、1996年に出ていたのはPerforma 6420のあたり

Human Interface Guidelines:The Apple Desktop Interface(日本語版)さて、実際に『Mac OS進化の軌跡』を見ながら漢字Talkをいじった後で、UIについて考えるための材料にはこんなものがある。

Linuxの作者Linusによれば、GNOMEは「seems to be developed by interface nazis」とのことだが、はたして・・・

おまけ

もっと古いところを温ねたい向きには、『Apple2 1976–1986』レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏がお勧め。『レボリューション』には開発者のノートなんかもたくさん載っている。

もっともっとという向きは、『Apple I Replica Creation: Back To The Garage』でハードを作る

Apple2 1976‐1986レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏Apple I Replica Creation: Back To The Garage

追記:UIデザインガイドラインのまとめ