あえて比べるものでもない気がするけど、1/1の朝日新聞の囲碁の張名人と将棋の森内名人の対談から直接読み取れる囲碁と将棋の違いをまとめておく(括弧は私の補足)。素人目にもまあそんなもんだろうなという話ではあるが、名人の発言だから重みがある。
囲碁 | 将棋 | |
---|---|---|
最も歴史のある棋戦 | (本因坊戦) | 名人戦 |
国際戦 | あり | なし |
過去の強豪 | 現代に匹敵する | 現代に匹敵しない |
知識の占める割合 | 非常に少ない | (多い) |
秒読みで早めに打つこと | よくある | あまりない |
局後に敗因が | わからないことが多い | わかることが多い |
研究について | 研究だけで勝負が決まることは少ない | 研究が重視される |
ゲームをどれだけわかっているか | あまりわかっていない | 囲碁よりはよくわかっている |
ソフトのレベル | (5級?) | 棋士養成機関の奨励会二段 |
人口 | 高齢化 | 最近子供たちに人気 |
将棋の名人戦が毎日新聞の主催から、毎日と朝日の共催になったおかげで実現した対談か(移行の是非はともかく)。
追記
過去の強豪が現代に匹敵するかどうかについては、趙治勲さんも『地と模様を超えるもの』の中で書いていた。曰く、
昔の歴代名人より、現代のチャンピオンの方が明らかに強い(p.127)
理由を知りたい人は、実際に読んでみてほしい。かなり詳しく書かれているから、読んで損はないはず。「日本棋院の九段なら二子で十分」(出典忘れた)と言っていた趙先生のことだから、張名人の言う「匹敵」とはちょっと違うのかもしれないが。