ソーシャルコンピューティング入門

4781913210チューリングマシンで表現できるものは原理的には計算可能である。しかし、その計算が現実的かどうかは別問題だ。たとえば社会を理解したいなら、社会全体をチューリングマシンで表現するのではなく、実際に計算できるようなモデル化が必要である。そのモデルは、「インプットとアウトプット」という伝統的な形式にはおそらくならない。増永良文先生の『ソーシャルコンピューティング入門』は、このようなアカデミックな視点から、今日のウェブ社会を理解しようとしている。

集合知の具体的な手法なども紹介して、アカデミックであると同時に実践的でもあるようにしているのはさすが。

(参考文献リストあり。索引あり。)