「計算不可能性」がファッショナブル・ナンセンスのリスト入り

計算不可能性を設計する―ITアーキテクトの未来への挑戦計算不可能性を設計する
神成 淳司 (著), 宮台 真司 (著)

『The Dictionary of Fashionable Nonsense』がまだ届いていなくて、本当に新しいかどうかはわからないのだけれど、まあ、とにかく、ああ、その術語もそっちに持って行きますか。確かに使えそうですね。

計算不可能。

言いたいことはわかりますよ。でも、それを表現するために「計算不可能」という術語を誤用する必要はないでしょう。

難しい言葉を使えば権威付けになるということもあります。でも、それによって、一部の読者層の信頼は確実に失うでしょう。

皇帝の新しい心―コンピュータ・心・物理法則

商業的には、得るものと失うもののどちらが大きいか、ということなのかもしれません。でも、著者の一人は大学教員なので、そう商業的である必要もないはずです(まさかこのあたりの事情で、既存の大学の枠内にはいられないと言っているわけではないでしょうが)。

主題には議論の余地があるとはいえ、一般読者向けに「計算可能」の概念を上手に説明しているものとしては、ペンローズ『皇帝の新しい心』がおすすめです。

追記:『The Dictionary of Fashionable Nonsense』には計算可能・計算不可能という用語は無いようです。