安藤忠雄 光の教会 ボノ アメージング・グレイス


4532168163『安藤忠雄 仕事をつくる』(日本経済新聞出版社, 2012)(参考文献リスト無し・索引無し)は日本経済新聞の「私の履歴書」に掲載された、短いエッセイをまとめた本です。仕事柄、いろんな分野の有名人と交流がある著者ですが、「実は有名人だと後で知った」という話がたくさんあって面白いです。たとえば、U2のボノについてはこんな感じでした。

2006年冬、ロックグループU2のボノが「光の教会」を見たいと知人と共にアイルランドからやってきた。私はその時、正直ボノという名前は聞いたことがあったくらいで、彼のことをよく知らなかった。

光の教会に足を踏み入れ、静に腰掛けたボノは「祈ってもいいか?」そして「歌ってもいいか?」とつつましく尋ねた。祈り終えると説教台の方に歩み、アメージング・グレイスを歌いだした。光の教会の空間はボノの歌声に包み込まれた。居合わせた人たちの目に涙が浮かんだ。私も感動した。(p.100)

4401619137『U2ファイル』に寄せた評論「ロックスターがめったに語らないこと—U2と愛と神の恵み」に載せたかった話です。(そういえば、この評論がもとで某新聞に「バンドとキリスト教信仰を研究している」と書かれたりしましたが、そういうことはありません。)

ボノのアメージング・グレイスはYouTubeを探すと見つかります。光の教会ではありませんが。

Glenn Gould Bach Edition(38CD+6DVD)


何十枚ものフロッピーディスクで提供されたソフトウェアがCD-ROM、DVDに移行したように、何十枚ものCDで提供される音楽も、そろそろ別のメディアに移行した方がいいと思います。

Glenn Gould Bach Edition

しかし、2008年に約3万円で発売されたグールド、ボックスセット(80枚!)の価格が今大変なことになっているのを考えると、

  • グールド、ボックスセット(80枚!)を持っていない人は、とりあえず買っておいた方がいいんじゃないでしょうか。
  • グールド、ボックスセット(80枚!)は持っているけど映像は持っていないという人も、とりあえず買っておいた方がいいんじゃないでしょうか。
  • グールド、ボックスセット(80枚!)は持っているし、映像も持っているけどレーザーディスクだという私は、とりあえず買っておきましょう。未発表だった映像もあるみたいですし。(レーザーディスクの映像は全部入っているのかなあ。)

この価格なら、一家に一セットだと言ってもいいのではないでしょうか。

追記

Glenn Gould Remastered – The Complete Columbia Album Collection CD版またはUSB版(ハイレゾ)

B00UOFCNOC

注意:輸入盤 USB 2015/12/4発売 『Glenn Gould Remastered – The Complete Columbia Album Collection (USB) 』(8887507475-5)に関するお詫びとお知らせ

グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独


私がグレン・グールドを好きなのは、演奏だけでなくセルフ・プロデュースの仕方にも惹きつけられるからだ。若くしてコンサート活動を止めた代わりに、膨大な録音や映像、著作を残した。そういうパフォーマンスの、どこまでが演出されたものだったのか。今回公開された映画の、二人の子を持つ女性との生活の記録には、彼のコントロールできないコントロール願望が刻まれている。天才芸術家の愛と孤独。

公式サイト

ほかにおすすめの映像

B001HBQL2C
レーザーディスク版を持っている(Collection 2も)。プレーヤーも、これのために買ったと言っていいだろう。DVDを買う人がちょっとうらやましい。

B005D4Y4H8
Amazonで絶賛値下がり中だから、初値で買った私は少し悲しいのだが、後述のBoxセットのその後のことを考えると、好きな人はさっさと入手しておいた方がいいかもしれない。

ほかにおすすめの著作

4622043815462204382346220441964622070197
1冊だけあげるなら、著作集2巻「パフォーマンスとメディア」だろうか。

ほかにおすすめの録音

Glenn Gould Remastered – The Complete Columbia Album Collection CD版またはUSB版(ハイレゾ)

B00UOFCNOC

注意:輸入盤 USB 2015/12/4発売 『Glenn Gould Remastered – The Complete Columbia Album Collection (USB) 』(8887507475-5)に関するお詫びとお知らせ

B00005G82T
グールドの一般的ではない解釈をバーンスタインが採用した演奏。映画でも登場した「協奏曲にあっては誰がボスなのか? 独奏者なのか、それとも指揮者なのか?」というバーンスタインの有名な前口上「心配しないで下さい。グールド氏はちゃんと来てますから・・・」が収録されている。

B000WXR328
グールドのラジオシリーズ(5枚組)。

  1. The Idea of North
  2. The Latecomers
  3. The Quiet in the Land
  4. Casals: A Portrait for Radio
  5. Stokowski: A Portrait for Radio

B000N4RBGO
自動ピアノによるグールドの再現。オリジナルとの違いはグールドの肉声が聞こえないことと、音がクリアになっていること。グールドは、死んでもなおメディアについての話題を提供し続けている。

Audio Function Generator



4873114837Wolfram CDF Playerがインストールされていれば動きます(UMMでも動きます)。RSS Readerでは何も見えないかもしれません。

With[{functions = {Sin,
    TriangleWave[#/2/Pi] & -> "Triangle",
    SawtoothWave[#/2/Pi] & -> "Sawtooth",
    SquareWave[#/2/Pi] & -> "Square"}},
 Manipulate[Play[
   volume1 function1[2. Pi frequency1 t] +
    volume2 function2[2. Pi frequency2 t] +
    volume3 function3[2. Pi frequency3 t],
   {t, 0, 3}, SampleRate -> sampleRate],
  {function1, functions},
  {function2, functions},
  {function3, functions},
  {{frequency1, 440}, 20, 8000},
  {{frequency2, 550}, 20, 8000},
  {{frequency3, 660}, 20, 8000},
  {{volume1, 0.5}, 0, 1},
  {{volume2, 0}, 0, 1},
  {{volume3, 0}, 0, 1},
  {{sampleRate, 8000}, 1000, 44100}, ContinuousAction -> False]]

ボリュームは相対評価です。

音符の回文と楽譜の表示と演奏のためのJavaScriptライブラリabcjs


ホフスタッター『ゲーデル、エッシャー、バッハ』を読むまで知らなかったことはたくさんありますが、前から読んでも後ろから読んでも同じになる曲「逆行カノン」が、バッハの「音楽の捧げもの」の中にあるということもそのひとつです。対称になるように音符を並べるだけなら誰でもできますが、それが音楽として成立するというのはバッハの天才のなせる技でしょう。

『ゲーデル、エッシャー、バッハ』では、これに対応するエッシャーの作品「蟹のカノン」(図42)と、アキレスと亀の対話「蟹のカノン」、形式システム「TNT」が紹介されています。エッシャーの「蟹のカノン」書籍中ではグレースケールですが、「escher crab」で検索すれば、カラーのものが見つかります。対話とTNTについては書籍を参照してください(一家に一冊です)。

エッシャーの作品や対話の対称性は、注意して見たり聴いたりしなくてもわかります。形式システムの対称性はちょっと難しいです。しかし、音楽の対称性に気づくのは、桁違いに難しいと思います。楽譜を見たり思い浮かべたりせずに、この対称性に気づく人っているのでしょうか。リヒターレオンハルトの演奏でこの曲には親しんでいましたが、楽譜を見るまではまったくわかりませんでした。

CRAB CANON

というわけで、楽譜を見せたいわけですが、市販のものをスキャンして・・・というわけにもいきませんから、自分でどうにかしなければなりません。そこで、abcjsです。このJavaScriptのライブラリを使うと、テキストを楽譜に変換して描画できます。QuickTimeのプラグインが入っていれば、その場で再生もできます。下に実行例を掲載しますが、生成される楽譜はとてもきれいです。

ライブラリのロードと音情報の記述が必要です。

ライブラリのロードはこんな感じです。

<script src="http://abcjs.googlecode.com/files/abcjs_plugin_1.0.5-min.js" type="text/javascript"></script>

音情報はこんな感じで記述します(逆行カノン)。

<pre>
X: 1
T: Musikalisches Opfer (BWV 1079)
T: No. 3 Canones diversi (Realisation)
C: J. S. Bach
K: Eb
V: 1
C4E4|G4A4|=B,4z2G2-|G2^F4=F2-|=F2=E4_E2-|_E2=D2_D2C2|
V: 2
C2E2G2c2|=Bcde fedc|dGdf edc=B|=A=Bce dc=B=A|GAB_d cBAG|FGAB AGFE|
V: 1
=B,2G,2C2F2|E4D4|C4E4|GFGc GEDE|FG=A=B cEFG|ADEF GFED|
V: 2
DEFG FEDA|GFEc =B=AGF|EDEG cGFG|E4C4|D4E4|F2C2G,2=B,2|
V: 1
EFGA BAGF|GABc _dBAG|=A=Bcd ec=B=A|=Bcde fdGd|cdef edc=B|c2G2E2C2:|
V: 2
C2_D2=D2_E2|-_E2=E4=F2|-=F2^F4G2|-G2z2=B,4|A4G4|E4C4:|
</pre>

ページを表示させると、下のような画像が表示されます。『ゲーデル、エッシャー、バッハ』の図44よりも記号が冗長なのは、楽譜を対称にするためです。(画像のリンク先では視聴することもできますが、いつものように、IEはサポートしていません。)

逆行カノン