コンピュータが囲碁トッププロに四子局で勝ってしまった

2008年にスパコンと(トップではない)プロが対戦したときは、9路盤で引き分けたものの、19路盤ではハンデを最大(9子局)にしても勝負になりませんでした(当時の記事)。

それから4年経ち、ハンデを大幅に減らした対局(19路盤4子局)で、コンピュータがトッププロ(武宮正樹9段)に勝ってしまいました。対局の様子はニコニコ生放送で配信されましたが、視聴者は6万人を超えていたようです。私もその一人でした。

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モンテカルロ法という、ランダム(もちろん枝刈りは必須ですが)な着手で対局をシミュレートし、勝率の高かった手を選ぶ方法を発明し、その使い方がうまくなってきたことが勝因でしょう。

囲碁プログラムもはや、アマチュアの全国大会クラスになっているということなので、最近私がコンピュータに勝てないのも納得です。

B005KDG31M今回対戦したプログラムZen(の祖先)は、すでに「天頂の囲碁4」という製品に搭載されて販売されているので、興味のある人は試してみるといいでしょう。最新版はアマ4段相当の「天頂の囲碁3」ですが、アマ2段相当の初代「天頂の囲碁」なら、安いパッケージもありますね。アマ3段相当のPS3版もあります。

「最善手を知る」のはおそらく無理なので、確率的な手法しかないだろうとは思いますが、ハードウェアげ進歩すれば現行のモンテカルロ法でトッププロにハンデ無しで勝てるのか。その答えを知るのは、そんなに遠い未来ではないのかもしれません。

将棋の人間側は日本将棋連盟、コンピュータ側は情報処理学会、囲碁の人間側は日本棋院、コンピュータ側は人工知能学会でした。囲碁には関西棋院もあるのですが、何か思うところはあるのでしょうか。学会はたくさん残っています。