2006年はゲーデル生誕100年にあたります。関連本がたくさん出版されたようです。
まずは、ことの起こりであるゲーデルの原論文。林晋・八杉満利子訳『ゲーデル 不完全性定理』に掲載されて岩波文庫に入りました。
次は東京大学出版会の「ゲーデルと20世紀の論理学」。全4巻、各巻3990円はちょっと高いように思いますが。『ゲーデルの20世紀』と『完全性定理とモデル理論』2巻が既刊です。
1冊で簡単に済ませたい向きには、野崎昭弘『不完全性定理―数学的体系のあゆみ』がよさそうです。
簡単に、と言ってもこの本はちゃんとしていて、
ともかく彼の証明全体としては、「気がきいたひとひねり」で片付くような仕事ではなく、特に論理式“Provable”の具体的構成は、前にも述べたとおり大変な腕力を要することであった。だから「算術化」のアイデアとその実行が「自分にもできた」といえるのは、フォン・ノイマンぐらいのものであろうが、そのノイマンがゲーデルの仕事を高く評価していたことを、見逃してはならない
という指摘にはなるほどと思いました。以前書いた「不完全性定理についてのゲーデルの証明の一部」にもこの指摘はあてはまるでしょう。
「ゲーデルといえばこの1冊」という意味で、『ゲーデル、エッシャー、バッハ』を超えるものは現れなかったように思います。
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