靴をネタにした作品たち


B00BQA5OOU新海誠『言の葉の庭』(東宝, 2013)

靴職人を目指す少年が、年上のお姉様に靴を作ってあげようという話(らしい)

私が靴を愛するワケ

“靴と女性の魅惑の関係”に迫る、世界初のドキュメンタリー映画(らしい)

4344020677本城雅人『シューメーカーの足音』(幻冬舎, 2011)

ミステリー ← ビスポーク + 英国王室御用達

大事な仕事に行き詰まったらまず靴を磨くべきだ。そうすれば、心の迷いが吹っ切れ、曇った鏡から湯気が取れるように困難が取り除かれていく

4088598229大河原 遁『王様の仕立て屋 サルト・フィニート 25』(集英社, 2010)

仕立て屋さんのマンガだが、この巻のネタは全部紳士靴

ホテルマンは靴を見て客の良し悪しを量るというが靴職人は靴の裏まで見る

4163523804フェラガモ『夢の靴職人―フェラガモ自伝』(文藝春秋, 1996)

あなたの足が変だとすれば、それは靴が悪いからです

408879494Xえすとえむ『IPPO 1』(集英社, 2012)

ビスポーク職人を中心にした短編(いい話)集

シンデレラの運命を1足の靴が変えたように

羽生善治論


4041104556加藤一二三『羽生善治論 「天才」とは何か』(角川書店, 2013/4/10)

天才は、研究がもはやスタイルになっている「秀才型」と、ここ一番というときに集中して研究する「対応型」に分けられ、大山さんや羽生さん、谷川さんは前者に、著者自身は後者に分類できるという。かつては頂点を極めた棋士が下の世代の棋士について書くこと自体、貴重なデータではあるが、コンピュータというアプローチも有力になった現代将棋において、対応型がどこまで有効なのかなど、関連するデータがいろいろ欲しいところではある。

婚姻届提出わず


一昨日2013年5月4日、東京都江東区役所に婚姻届を提出しました。昨年から江東区に住んでいます。日本国憲法によれば、婚姻は「両性の合意のみに基いて成立」するものなので、婚姻届の提出に二人の証人の署名が必要な現行のシステムは、憲法違反なのではないかと思うのですが、そういう文句は言いません。

婚姻後の夫婦の氏は、夫の氏つまり「矢吹」にすることになりました。「氏」の考え方と「姓」の考え方を混在させるのに比べれば、どちらかに統一した社会システムの方がよく、どちらかを選ぶ合理的な理由もないので、現行のままでよいと思います(「夫婦別姓」を唱える前に)。

いろいろとありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

10月に結婚式を挙げます。いわゆる披露宴や二次会は行わず、式後即解散の予定です。

辞書を編む


4791702352小型辞典にもいろいろ個性があることは、「学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方」を紹介したときに述べたとおりだが、『辞書の世界』収録の倉島節尚「辞書編集を巡る二、三の覚え書き」によれば、規範重視型の代表は『岩波国語辞典』で、現実重視型の代表は『三省堂国語辞典』だという(どちらもアプリあり)。

4334037380その『三省堂国語辞典』(三国)の編纂者である筆者が、2013年末完成予定の三国第7版の編纂プロセスを紹介しつつ、国語辞典のこれからについての思いを綴ったのが、飯間浩明『辞書を編む』(光文社新書, 2103)である。

本書に記した作業の後には、筆耕・構成・印刷用のデータ作成・用紙や資材の選定・装丁・印刷・製本などの工程が続きます。(p.262)

国語辞典のこれからについて考えるとき、キーワードは2つある。電子辞書とウィクショナリーだ。

電子辞書において、三国のような小型辞典が広辞苑や大辞林、大辞泉といった中型辞典(本書では大型辞典と呼ばれている)に対する優位性を保てるか、出版後の参照可能性を長時間維持できるのかといった問題に答えなければならない。前者の問題に対する著者の回答は本書の中で述べられているが(本文を参照のこと)、ほんとうにそれで大丈夫なのかはよくわからなかった。電子辞書の普及によって、小型辞典が淘汰されるということはあり得ると思う。後者の問題は出版全体に言えることで、DRM無しでうまくやる方法を確立しないとどうしようもなくなるだろう。

ウィクショナリーは、Wikiで百科事典を作ろうというウィキペディアの辞書版である。規範重視(鑑)よりは現実重視(鏡)の辞書に向いた方式だが、いずれにしても、『三国』における「中学生にでも分かる説明」というような編集方針を貫けるかどうかという点を筆者は疑っているようだ。次の指摘も深刻に受け止めたい。

小型辞典の場合、あまり多くの人で寄ってたかって作ると、「船頭多くして船山に上る」ということになりかねない。(p.29)

4046532742そういえば、『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方』にも次のような注があった。

もともと『語彙』が、国学者を集めてみたものの議論ばかりが紛糾して何も決まらず、数年で「え」までしかいかなかったという経緯があり、『言海』はこの失敗を踏まえて、大槻文彦ひとりに委ねて、統一性のとれた言語観・文法観に基づいた辞書を作ろうという意図があったようだ(p.61)

ウィキペディア方式で辞書(ウィクショナリー)を作ろうとしても、小型辞典の中・大型辞典に対する優位性(本文を参照)はそのまま保たれるし、その点をウィキペディア方式が克服することは本質的に難しいということが示唆されている。個人的には、集合知の活用によってことばの変化が加速するのも欠点だと思う。

他の辞典への批判は慎重に避けられている。「右」を「この辞書を開いて読むとき、偶数ページのある側をいう」とした『岩波国語辞典』の画期的な語釈が電子版で訂正されていないというような話も紹介されているが(p.204)、批判というほどのものではない。「ヘップサンダル」を「映画『麗しのサブリナ』でA=ヘップバーンが履いたところからの名」(p.71)というウソを書いた辞典の名前くらい、せっかく映画を観てチェックしたのだから晒してほしいところではあった。

479421362X(愛のある)批判を読みたい向きは、石山茂利夫『国語辞書事件簿』などにあたるといいだろう。『広辞苑』のことがちょっと嫌いになるかもしれない。業界の内の人と外の人では、書けることに違いがある。

R for Windowsのビルド方法


統計やデータマイニングのためのソフトウェアのデファクトになりつつあるR。久しぶりにメジャーバージョンアップしたそうです(3.0.0)。いい機会なので、Windows上でRをビルドする方法を書いておきましょう。Linuxだと何の苦労もなくビルドできるのですが、Windowsだとちょっと作業が必要です。

R 3.0.0を例に説明します。

  1. コマンドtarが無い場合のみ:ビルドするためのツールを集めたRtoolsをインストールします。ビルドしたいRのバージョンにあったものを選んでください(ここではRtools30.exe)。
  2. Rのソースコード(ここではR-3.0.0.tar.gz)をダウンロードします。
  3. ソースコードを適当なディレクトリに保存し、コマンドプロンプトをそのディレクトリで開きます(ディレクトリを右クリックするのが簡単ですが、コマンドプロンプトを起動してからそのディレクトリに移動してもかまいません)。
  4. ソースコードを展開します。ここでは「tar xf R-3.0.0.tar.gz」です。展開してできるディレクトリ(ここではR-3.0.0)がSource Home Directoryになります。
  5. Rtoolsを再インストールします。途中でExtras to build 32 bit Rを選択し、Source Home Directoryも適切に指定してください。
  6. とりあえず「set LC_ALL=C」として、Cロケールにしておきます(正解がよくわかりませんが、何も指定しないとビルドの途中でエラーになります。src/library/tools/R/translations.Rに非アスキー文字があるのがいけないようです。実体参照?で書けばいい?)。
  7. set TMPDIR=C:\tmp」として作業ディレクトリを設定します(書き込み可能なディレクトリを指定してください)。
  8. make all recommended

bin/i386/Rgui.exeをダブルクリックするとRが起動します。